Asian Pops
今月のお気に入りアルバム
Get RealOne Player
このページでは私が最近気に入って聞いているアルバムを勝手に紹介しています。
(サウンドサンプルは、一部既にサーバー上に残っていない場合もあります。)

吉他手
陳綺貞 Cheer Chen
吉他手 groupies
Rock Music ROD 5273-4 (2002)
(北京語)
これはチア・チェン(陳綺貞)の3枚目くらいのアルバム。
陳綺貞は、なんだか昔懐かしいシンガーソングライターという名前が似合う人です。という訳でもないがこのアルバム、使っている楽器が随分懐かしいものばかりで、ヤマハのエレピとか、ムーグみたいなアナログシンセとか、ハモンドみたいなオルガンとか、まるで70年代してます。と言っても、別にワザと懐古趣味を狙ったとかではなくて、あまり考えないで適当に作っていたら、なんとなくそうなってしまった、みたいな感じで、妙に自然で良いです。
ちなみにアルバムの3曲目「小歩舞曲」は、日本でも公開される台湾映画『藍色夏恋(原題:藍色大門)』の主題歌になってます。

Sound Sample
3. 小歩舞曲

May 11, 2003

再一次也好
江美琪 Chiang Mei Chi
再一次也好
Virgin VD0206 (2002)
(北京語)
この人チャン・メイチー(江美琪)、彼女が99年にデビューした時のアルバムタイトルはなんと『我愛王菲』。最初これ見たとき、これは何か冗談の色物アルバムではないかと思って買ってみたら、これが実は全然まともで真面目なアルバムだったので意外でした。その後私は彼女のアルバムはほとんど買っていて、この『再一次也好』は5枚目のアルバムになります。

江美琪という人は、なんだかすごく地味で真面目な人という感じで、テレビに出て歌っているところを見ても、まるで普通の大学生の女の子が、客席からステージに引っ張り出されて恥ずかしそうに歌ってる、みたいなそんな感じなのです。最初の頃のアルバムでは、歌も少し硬い感じがしていましたが、このアルバムでは随分柔らかくなってきて、歌にも厚みが出て来た感じがします。それでも江美琪の魅力というのは、やはりその温柔で素直なところで、派手さは無いので全然目立ちませんが、きっと誰からも好かれるだろうし、私はこの人のアルバムは何ヶ月も飽きずに聴いてます。

Sound Samples
7. 東京鐵塔的幸福
10. 別在我離開你之前離開我

Feb 12, 2003

Dear Shunza
順子 シュンツ
Dear Shunza
EMI百代 ED11012 7243 537965 2 5 (2002)
(北京語・英語)
このアルバムの一番の目玉は、何と言っても4曲目の「And I know」。これ、なんとエルバ・シャオ(蕭亞軒)と二人で歌っております。この台湾ポップス界最強の女二人による競演はもう最高です。実はこの曲、エルバ・シャオのアルバム『4U』でも二人で歌っていて、こちらのバージョンではアレンジが違ってクラブミックス風だったりするので、聴き比べると面白いです。

このアルバムでは、シュンツ自身が全曲プロデュースをして、曲も自分で9曲を書いてますが、しかしなんかアレンジが妙に懐かしくて、例えば10曲目「Fly Away」など、まるで85年頃のシェレールみたいだし、6曲目「Happy」なんか、もう完全に70年代ファンクのノリで、ラリー・グラハムみたいなペタペタのスラップベースがイカしてます。この辺の音楽が実は私の一番の好みだったりして、それでこのアルバム妙に気に入ってます。と言っても、そんなブラコンばりばりみたいなアルバムではなくて、例えば台湾のアイドルTVドラマ「藍星」のちょっと感動的な主題歌とか、メグ・ライアン主演の『ニューヨークの恋人』の台湾での主題歌とか、色々入ってます。しかし、どの曲も、アレンジが妙に懐かしいのは一緒。

ところで、私はシュンツの歌を聴くと、いつも何故か胸に妙な感動が湧き上がってきてしまうのですが、このアルバムを買った時も、西門町のCDショップで店内にこのアルバムの曲がかかって、それを聞いたとたん、急に胸がググッとなってきて、「今すぐこのアルバムを買わなくてはいかん!」と心の中で叫んで、店内に残っていた最後の1枚を掴むと、そのまま憑かれたようにレジに向かっていたのだった。シュンツのアルバムを買うときはいつもこう。私にとって、彼女の声は一種のトラウマ、じゃなくて、深層心理に突き刺さる何かが有るような…。

Sound Sample
5. 看見Star Blue
Apr 7, 2002

旅程
張惠妹
旅程
FORWARD 01-20186-1 (2001)
(北京語)
A-mei in PUB
FORWARD 01-20186-2 (2001)
(英語)
張惠妹は今年WARNERへ移籍したため、FORWARDからのアルバムは前回の「不顧一切」が最後だと思っていたら、まだこのアルバムが出ました。これは、今までの未収録曲を集めた「旅程」と、彼女がPUB時代に歌っていたという曲を集めた「A-mei in PUB」の2枚組になっています。

未収録曲といえば、何らかの理由でアルバムに収録されなかったということなので、普通、あまり出来が良くなかった物かと思うのですが、しかし何故かここに収められている未収録曲は、いずれも非常に水準の高い出来ばかりで、新しいアルバムとして聴いても全く遜色が無いです。もっとも、その時々のカラーは残っているので、聴いていて何となく懐かしい気分さえしてしまいます。

それから、「A-mei in PUB」のほう、これは洋楽のカバーばかりですが、これが意外とアレンジなどに凝っていて非常に面白いです。例えば4曲目、New Orderのカバー"Bizarre Love Triangle"、このオリジナルはユーロっぽい曲なのですが、これを何と50年代のオールディーズ風にアレンジして、しかも歌い方が、甘ったるい子供の声で歌ったりして、これがすごい。私はこれを聴いて、New Orderのあの曲は、実はオールディーズのカバーだったのか、と勘違いしてしまったほど。その他にも、Shirley Basseyの"Big Spender"など、こういうミュージカル曲の選択は張惠妹らしくてすごくいいです。

Sound Sample
2-4. Bizarre Love Triangle

それから、この「A-mei in PUB」のインナーシートには、ちょっとした張惠妹のパブ時代のストーリーが載っていますが、これが(私にとって)かなり面白かったので、これを勝手に日本語訳して無断で転載してしまいます。(ごめん。許せ。)ここから下がそれです。

A-mei in PUB

Scene 1
最初のシーンは…
あれは確か1993年の筈だ、夏も終わりの頃、台北の海国練習スタジオでのことだ。バンドに熱心な少年達が、楽器のチューニングをしながら、その日ボーカルを試しに来ることになっている女の子を待っていたんだ。女の子はバンドリーダーと同じクラスの友達で、結構歌えるという話だった。
ずっと待っていると、やって来たのは、白いTシャツにジーンズを穿いて、全身これまた女子学生って感じで全然垢抜けなくて、彼女が言うには、名前はカツといって、日本語で勝つという意味なんだそうだ。
メンバーが演奏を始めたんだが、その子は全然口を開かなくて、気まずそうにしているから…バンドメンバーは演奏を続けてずっと待っていたんだけど、それでもその子はやっぱり歌い出さなくて、何故かって彼女が言うには、「だって恥ずかしいから」。

Scene 2
2番目のシーンは…
それからだいぶ経ったろうか?本当によく覚えていないんだが、1年だったか?いやそんなに経ってないよな、少年達のバンドは、バンド名は"RELAX"といって、台北のパブでは既にちょっとしたものになっていたんだ。そこでやっぱり女性ボーカルを探したいと思ったから、それで、あのカツとか言う、そう日本語で勝つという意味の女の子が、またやって来たんだ。
同じ様にまた海国練習スタジオで、"RELAX"のメンバーは練習しながら来るのを待っていたんだが、心の中では「またあの『恥ずかしい』ってのはやめてくれよなあ」と思わざるを得なかったよ。
女の子はやって来て、演奏を始めたんだが、歌ったのは"I've nothing"だ。ところが、その子が最初のフレーズを歌い出したとき、メンバーはその場に固まってあっけに取られてしまったんだ…その場に固まって…何と言うか一番近い表現で言うなら、演奏出来なくなってしまったのさ!
どうして?
だって、彼女の声、超キンタマ座ってぶっ飛んでんだぜ!
それで?
それで、それからひたすら何曲も練習したよ、そんで何度もイッたよ、そして、誰もがあの歌"I've nothing"を忘れる事は出来なくなったんだ、本当だったらただの平凡な日だったあの午後のことも。

Sherry
それから…
台北の士林にある"IBM"と呼ばれるパブで、"RELAX"のリードボーカルとなったカツが、初めてステージに上がったとき、バンドのメンバーは皆興奮したし、会場はもっと興奮していた。その頃の楽しかった日々は、彼らは午後に練習し、夕方ステージに上がり、ライブが終わると一緒に夜食を食べながら、ライブの細かい部分の反省をした。ライブの無い夜は、彼らは誘い合って一緒に別のバンドのライブを観に行く事もあった。そうして観客の視点から栄養を吸収し、更に自分達を良くしていった。 彼らは台北から台中に渡って、大小幾つものパブを、例えば犁原、犁舎、田莊、BS-1、HARD ROCK、TWINS等を歌い歩き、最も忙しかった頃には、彼らのライブスケジュールは、月曜から日曜までずっと埋まり、毎日休み無しだった。
パブでの呼び名が何故カツからSherryに段々変わっていったのか覚えていないが、バンドのメンバーは相変わらず彼女のことをカツと呼んでいるにもかかわらず、ステージの下で無茶苦茶に盛り上がってる観客達は皆、Sherryという名前を叫んではアンコールを絶叫しているのだった。
何と形容した良いだろうか?
「バーの高いカウンターにさえ人が登って踊り狂っている!ほとんどライブハウス全体を歌でひっくり返したみたいだ!」
Sherryのステージの魅力はあたかも天性のもののようで、落ち着いたスローな曲も、ワイルドなロックも、賑やかなラテンの曲も、これまでパブではあまり歌われなかったような類の音楽でさえ、ひとたびSherryが歌うと、常に会場中を揺り動かす魔力が備わってしまう。あの海国スタジオで練習した午後でさえ、スタジオの大きなガラス窓の外には、単に歌声に引き寄せられてやって来た人達が知らず知らずに沢山集まってしまい、午後の間ずっとぽかーんと立ったまま、中にいるのは誰?と皆で噂していたのだった。
カツからSherryへ、Sherryからa-meiへ、人を感動させる音楽とエネルギーに満ちた一人のスターの光輝く歩みなのだ。
聴いてみる余裕が無いって?大丈夫。たった3秒で準備OK,CDを載せてPLAYボタンを押してごらんよ…。
(「A-mei in PUB」インナーシートより転載)

Nov 18, 2001

你愛我嗎?

愛之旅

侯湘婷 Angel Ho
你愛我嗎? Do You Love Me?
virgin 07243 84831127 (1999)
(北京語)
愛之旅 Journey of Love
virgin 07243 810668 29 (2001)
(北京語)
これは、ホウ・シャンティン(侯湘婷)です。
簡単な経歴を紹介すると、侯湘婷は1982年台南生まれで現在19歳。1998年、16歳の時にテレビの歌唱コンテスト番組に出演したところ、その面白いキャラクターが非常に受けてしまい、レコード会社のEMIからスカウトされ、その後テレビコマーシャル等に出たりした後、1999年にはファーストアルバム「你愛我嗎?」、2000年にセカンドアルバム「同名專輯」、2001年にサードアルバム「愛之旅」を出しています。この人はアイドル歌手の部類に入る人ですが、外見が特に可愛いとかいう程でもなくて、どちらかと言うと、独特のなごみ系のキャラクターが受けて人気が出ているような人です。

1枚目のアルバム「你愛我嗎?」は、なんとなく「台南出身の純真田舎娘が頑張ってる」的な雰囲気が有ったりして、なかなかホノボノしてます。少し舌足らずで鼻にかかった声は20年位前の日本のアイドルポップスみたいです。でもスタッフには台湾ポップス界の著名作家陣が集まって、結構出来の良いアルバムになってると思います。

2枚目のアルバムは彼女自身の名前を付けた同名專輯で、これは落ち着いた柔らかい、少し大人っぽい雰囲気。

そして3枚目のアルバム「愛之旅」、これはタイトル通りに旅をテーマにした内容ですが、全体の構成が凝っていて、曲と曲の間に彼女の短い喋りが入ったり、短いピアノ曲が入ったりします。このピアノ曲は、なんと私の尊敬するケイ・ホアン(黃韻玲)が作曲アレンジし、侯湘婷自身が演奏したり、二人で連弾したりしてますが、これが結構良いです。彼女自身の演奏がちょっと下手なのはご愛嬌。

Sound Samples
【你愛我嗎?】
2. 風暁得
【愛之旅】
8. 曖昧
14. 我不
Oct 27, 2001

I'm OK
陶喆 David Tao
I'm OK
SHOCK RECORDS SCD-2001 (1999)
(北京語)
デビッド・タオ(陶喆)という人は、張惠妹などの歌手に曲を書いたり、最近ではTensionという5人組みヒップホップグループをプロデュースしたりなどしていて、その辺の雰囲気から、R&B、ヒップホップ系の音楽の人なのかと思っていたら、そうでもなくて結構色々やっていて面白いです。例えば、
  • 3曲目、これはイントロから歌い方から、まるでスライ・ストーンそっくりのP-FUNK! (でも、メロディーは完全に中華ポップスだったり。)
  • 4曲目、なんとこれはアカペラと言うかドゥーワップ版「夜來香」。アレンジが素晴らしい。このネタはこの人しか出来ないだろうな。この曲最高。
  • 5曲目、これは、ちょっと切ないアメリカンフォークロック。シュンズ(順子)に歌わせてみたいような。
  • 8曲目、これはスローバラード。美しいメロディにボーカルが心地好くて非常にいいです。
その他、軽快ポップな2曲目、ハードロックな6曲目、ラップをしてる7曲目、コミカル台湾演歌な9曲目、教会賛美歌の1曲目と13曲目、などなど。
どれも曲やアレンジのセンスがいいんですが、それだけでなく、デビッド・タオは声の出し方を曲によって変えていたりするんですが、その声のどれもが聴いていて心地好くて非常に良いです。

陶喆のオフィシャルサイト

Sound Samples
2. 找自己
4. 夜來香
8. 説走就走
Sep 22, 2001

完美的呻吟
陳珊妮 Sandee Chan
完美的呻吟
魔岩唱片 MSD-089 (2000)
(北京語)
これはサンディ・チェンの多分5枚目くらいのアルバム。ほぼ全曲自分で曲を書き、自身でプロデュースしています。

このアルバムは、非常にクールでエキセントリックなのに、妙に叙情的。と言うか、何故か妙に懐かしい情景が沢山浮かんでくるようで、音楽が映像的です。曲の歌い方というかメロディーが、声の裏と表が激しく切り替わるものが多いんですが、これは彼女自身が自分の声に合わせてメロディを綿密に設計しているようなので、間違ってもこれをカラオケで歌おうなんてしないほうがいいと思う。

それから、アレンジと演奏が非常に良いですが、これは人山人海という、最近アンソニー・ウォン(黃耀明)がやっているプロジェクト(らしい)のメンバーが担当しています。ちなみに黃耀明がサイドボーカルをとっている曲もあります。

Sandee Chanのオフィシャルサイト

May 19, 2001

海浪
品源
海浪
滾石唱片 RD-1563 (2000)
(北京語・台湾語)
品源は既にアルバムを10枚近く出していて、アルバムのほとんどの曲を自分で書いている人ですが、ところがこのアルバムでは黃品源が自分で曲を書いているのは10曲中の2曲のみで、その代わり結構色々遊んでいるような感じもします。

このアルバムの中で気に入ってるのは、3曲目の『睡了没』、なんだか80年頃に流行ったメロウポップスみたいでなかなか良いですが、しかし曲の端々に時折顔を見せる台湾情歌の香りが、なんとも台南出身の純朴な黃品源らしいと言うか何と言うか。

それと6曲目『麻糬』("マッチ"と読む)、これはなんと、いきなりベンチャーズ風のテケテケギターで始まり、その後は萬芳と二人で台湾語の掛け合いデュエットするというグループサウンズ風の変な曲。すごい面白いんで、これは台湾の田舎行ったらカラオケで絶対流行っていそう。

Sound Sample
3. 睡了没
May 13, 2001

不顧一切
張惠妹
不顧一切
FORWARD 00-20143 (2000)
(北京語)
このアルバムの写真、ラメで印刷されているので、スキャンしたらちょっと汚くなってしまった。
ところでこれは、張惠妹のオリジナルフルアルバムとしては6枚目、前回から1年半ぶりで、FORWARDでは最後のアルバムになります。

しかし張惠妹は、随分と堅実、着実にアルバムを出している人で、それだけ大事にされているということだろうか。今回もスタッフが少しずつ変わり、少しずつ新しいこともやってます。一部LAでレコーディングもしているようです。

今回のアルバムで一番面白いのは1曲目の『一夜情』、これはほとんどモータウンそのもの。声の出し方が、中途半端にひっくり返ったハスキーな裏声で、まるで変声期前のマイケル・ジャクソンみたいに歌ってます。バックのエレピやホーンも古臭い音で、さらにLPレコードのノイズまで入れている。この曲はデビッド・タオ(陶喆)が一人で遊んで作ったもの。
それから3曲目のタイトル曲『不顧一切』、結構格好良い曲ですが、これはなんと今は亡き張雨生の曲。どこまで出るか張雨生の幽霊。しかもギターまで弾いている。(3年前の録音だそうですが。)

あと、アルバムに付属しているVCDには、ミュージックビデオ2曲の他に、25分に及ぶロングインタビューが収められていますが、これが結構面白いです。

Sound Sample
1. 一夜情
May 4, 2001

等
湘怡 Stella
Sony Music SDD0106 502000.2 (2001)
(北京語)
これはステラ・ホアン(黃湘怡)のデビューアルバム。

ところでこの人、広末涼子に顔が似てます。このジャケットの写真ではそうでもないですが、実はかなりそっくりです。インターネットの掲示板など見ていると、台湾の人も「臺灣的廣末涼子」とか呼んでたりしてます。そういうんで人気が出たりもしていますが、しかしこの人は決して顔で売るような人ではなくて、アルバム中の7曲は彼女自身が曲を書いている、れっきとしたソングライターなのでした。

しかしこの人の場合、曲よりもむしろシンガーとしての声のほうが売りかなという感じ。透明感があって、ちょっと鼻にかかった声は、あのジーナ(吉娜)によく似てます。そう言えばこの黃湘怡も、吉娜と同じシンガポールの出身でした。なんだか最近台湾では、何故かシンガポールやマレーシア出身の歌手が増えてきてるような。

アルバムとしては、全体を通してアコースティックギターを前面に使ったアレンジが多くて、とても清清しく気持ちのいい雰囲気です。

Sound Samples
1.
2. 第一個冬季
Apr 23, 2001

最好慢慢來
趙學而 Bondy Chiu
最好慢慢來
EEG EEG1002 (2000)
(広東語・北京語)
最近私はこのCDの虜になってしまって、これを聴かなければ夜も寝付けない、いや、聴き始めたら止まらなくて夜も眠れない(?一体どっちだ。)まあ、とにかくそういうアルバム。

しかし趙學而の声がこんなに心地好いものだとは知りませんでした。これは私が初めて買った趙學而のアルバムですが、この一番最初の曲を聴いた瞬間、「おお!これはいい。」と妙に嬉しくなってしまったのでした。この曲自体は、80年頃によくあったような別段どうって事無いポップなだけの曲ですが、しかし何と言っても趙學而の声がコケティッシュで本当にいい。もうたまらんです。

ところで、最近私は北京語のポップスばかり聴いていて、広東語ポップスは随分久しぶりに聴いたのですが、やっぱり全然違いますね。趙學而の歌う広東語の響きが良いので、改めて広東語ポップスの良さも再認識してしまった。

ちなみにこのアルバムは彼女の2枚目のベスト盤ですが、全17曲中の最初の5曲は新曲になっています。それから、セットになってるVCDのほうは、MTVが全部で10曲入りというのは超豪華。趙學而はルックスが良いから(と言うか、まあ私の好みってことなんですが、)これもまた大変良いのでありました。

Sound Samples
1. 慢慢來
3.
8. 眼福
Feb 10, 2001

曬太陽
康淨淳
太陽
GRAND MUSIC AVTCD95412 (2000)
(北京語)
これは新人歌手、康淨淳(カン・ジンチュン)のデビューアルバムです。
かなり実力派の人で、非常に歌が上手い、と言うか、声が良く出る人です。

私はこの人の写真を見て、これは絶対に張惠妹のような台湾原住民出身だろうと思ったのですが、やはり「原住民ですか?」と必ず聞かれるそうです。しかし実のところは明らかにされていません。それにこの人年齢不詳。

この人の経歴はというと、高校を出た後、色々な職を転々としながら、幾つもの歌唱コンテストなどで受賞を繰り返し、97年頃には、作曲家のアシストで張惠妹、陳慧琳、鄭秀文、蔡依林などのデモを歌う仕事をし、また98年にはTHE BUGSというバンドを作ってパブなどで活動を始めましたが、これは99年に解散してしまい、実家に帰って学校に行き直そうかとか思っているうちに、2000年になって突如デビューすることになったらしいです。

このアルバムは結構格好良く出来ていて、中にはエルバ・シャオ(蕭亞軒)のようなR&Bの色が濃く出た曲が多く、多分蕭亞軒の成功が、この人のデビューに影響しているような気がします。また、蕭亞軒のようなドライでポップな曲の他に、ややウェットな張惠妹のような曲も歌っていますが、この康淨淳は、デモの仕事をしていただけあって、どんなスタイルの曲でも難なく器用に歌ってしまえる人のようです。この器用さがかえって裏目に出なければいいのですが。

康淨淳オフィシャルサイト

Sound Samples
1. 遜!我怎麼那麼愛你
2. 太陽
3. No Way
4. 想逃
Feb 3, 2001

靜電 HEE LECTRONIC
許美靜 Mavis Hee
靜電 HEE LECTRONIC
上華 WCD 222OK1 (2000)
(北京語)
このアルバムは去年の3月に買ったので、もう一年近くも聴いているのに、今頃になって「うーん、これはいい」とか思い始めているという、そういう噛めば噛むほど味の出るアルバムでした。

このアルバムのイメージは、この「靜電」というタイトルと、このジャケットデザインが語るまさにそのままです。何と言うか、アナクロSFのような冷たくキッチュなイメージ。カラフルな電線が張り巡らされた水の中に静電気が飛び交っているような(いや、それは物理学的にはおかしい話だが)そんな感じ。そしてこれが実に何とも格好良い。この格好良さは、メイヴィス・シュウでないと絶対出来ないと思う。

このアルバムが出たときは、ファンの間でも賛否両論があったと聞きますが、確かに今までのメイヴィス・シュウが持っていた切なく可憐なイメージからすると、かなり変な感じです。しかし何度も聴いているうちに段々好きになってしまい、全然飽きが来ないのは、やはり中身がしっかりしているからだと思う。変な事やっているように見えて、実は一曲一曲を非常に丁寧に、お金と時間をかけて作っているような感じがします。特にアレンジの懲り様は只者ではなく、中でもMartin Tanがアレンジしている2曲目、4曲目、6曲目、9曲目が特にいいです。

また、曲のメロディーが美しいものも多く、中でもDick Leeによる3曲目、謝銘祐の書いた7曲目(いずれもスローな三拍子の曲)などがすごくいいです。この3曲目の「多事之秋」という曲、私がこの前横浜市内の某ラーメン屋にいるときに店内でこの曲を別の人が歌っているのが流れていて、誰なのか解らなかったんですが、もしかしたら誰かの有名な曲のカバーなのかもしれない。

Sound Samples
4. 今天的太陽
6. 掛失
Jan 21, 2001

戴佩妮 Penny
戴佩妮 ペニー・タイ
戴佩妮 Penny
EMI百代 ED-9018 724525516 20 (2000)
(北京語)
99年2月に発売されたヴァレン・シュウ(許茹芸)のアルバム「你是最愛」の中に、ベース一本だけをバックに歌う変わった曲「透氣」というのが入っていましたが、その曲を作ったのがこのペニー・タイ(戴佩妮)です。

彼女はマレーシア出身の華人で、小さい頃からダンスを習い、学校を卒業後マレーシアでダンスを教える仕事をしていましたが、同時に作曲活動も行っていたという人です。

このアルバムは彼女のデビューアルバムで、アルバム中の曲は全て自分で作詞作曲しています。曲はいずれも随分おとなしくて、あまり強い個性は無いですが、どれも気持ちよく聞ける曲ばかりで、またアレンジが色々で、フォークロック風だったりR&B風だったり、ボサノバ風のがあったりと面白いです。

Sound Samples
5. 透氣
6. 早預料
Jan 6, 2001

一人跳舞
劉虹嬅 Ginny Liu
一人跳舞
EMI百代 ED10003 (2000)
(北京語)
これはジニー・リウ(劉虹嬅)の2枚目のアルバム。

彼女は日本ではあまり知られていない(というか、私もよく知らない)のですが、簡単な経歴を言うと、この人は76年生まれの24歳、テレビ番組の歌唱コンテストに出たところをスカウトされてデビューし、99年7月にファーストアルバム『幹嘛!?』、そして2000年の6月のこの2枚目のアルバムを出し、その他にもテレビのコマーシャルに出たりとかしているようです。

ところでこの人は、歌手としてどういう位置付けにしていいのかよく判らないのですが、それ程アイドルっぽくもないし、バリバリの歌のプロだという感じでもないのですが、しかし独特の個性的な雰囲気を持っているのが良いという感じ。線の細い、少し擦れたような声質なので、渋めのちょっと切ない曲を歌うと非常にいいです。

Sound Samples
1. 左耳
4. Magic Love
Dec 23, 2000

記念
蔡健雅
記念
Universal Music 543695-2 07314 5436952 7 (2000)
(北京語)
これを買ったのは今年の4月で、もう半年以上も聴いているのに、これは一体どうしたものかと困ってしまっているアルバムなのです。

もちろんこのアルバム、すごく気に入っているんですが、しかし何故困っているのかというと、それはこれが、あまりにも台湾ポップスだからなのです。
蔡健雅の最初に台湾で発売されたアルバムというのは、これは先にシンガポールで発売された英語で歌っているアルバムの歌詞を北京語にしたようなもので、それ故、台湾ポップスとは趣の異なる洋楽っぽさが、独特の魅力だったような気がしてたんですが、このアルバムは、モロに台湾ポップスなのです。アルバムの1曲目なんか、蔡健雅じゃなくて袁惟仁が曲を書いていたりして(もちろん、袁惟仁の書く曲も好きなんですけど)、これなら王菲でも周蕙でも、誰が歌っても同じじゃん、とか思ってしまったのでした。

もちろんアルバム自体は、とても丁寧に作ってあり、非常にすがすがしい良く出来たアルバムになっています。しかし逆に出来が良過ぎて、却って面白味が無いような気がするのでした。蔡健雅にはもっと別の、荒っぽい適当さ、と言うか、ちょっと笑える品の無さ、と言うか、そういう良い所が沢山あるのにな、と思っているのです。

しかし、最後10曲目のマンボのような曲のバックに入る、「ゲハハハハッ」というお下品な笑い声、これが多分一番彼女らしいと思う。

Sound Samples
2. 記念
8. 體會
Dec 18, 2000

歌聲妹影

歌聲妹影

張惠妹
歌聲妹影
CD : FORWARD 00-20117 (2000)
DVD : FORWARD 00-80006 (2000)
(北京語、台湾語、広東語、英語)
これは香港で行われたライブを収録したアルバムです。曲の内容は全てカバー曲ばかりですが、しかしなんと香港フィルハーモニックオーケストラをバックに加えて古今東西の名曲を歌うという、かなり意欲的な内容です。選曲は、古めの洋楽とか台湾の情歌とか色々ですが、中でもオペラの「カルメン」なんかを歌っているのがいいです。またアレンジも色々凝っていて、結構楽しめるアルバムになっています。
それから歌っている言葉が、北京語、英語、台湾語、広東語、とまた多彩です。(彼女は他にも、日本語と卑南族の言葉でも歌えるんだからすごい。)

曲のほうは例えば、

6曲目、これは阿妹が一番好きな台湾語の歌だそうです。彼女が台湾語で歌うのを公開するのはこれが初めてですが、しかしかなり歌い込んでいるような感じもします。阿妹は少数民族とはいえ、やはり台湾の人なんだな、とか思ってしまいました。

7曲目、最初これを聴いたとき、「あれ?これ何語?」と思って、それで、もう一度よく聴いてみると、なんと広東語でした。すぐにわかんないんだもんな。私が聴いても、ちょっとぎこちない広東語でした。多分これも、阿妹が初めて歌う広東語の曲です。香港の観客を前にして、彼女自身も照れて歌っているのが、ライブの雰囲気から伝わってきます。もしかして阿妹は広東語より日本語のほうが上手かも。

9曲目、私は最初これを聴いたとき、「あひゃー!」とひっくり返ってしまった。なんでひっくり返ったのかは、聞けばわかる。まったく冗談キツイよ、お姉さん。面白いけど。こういうふうに、オリジナルのスタイルでワンコーラス、それに続いて、今風にアレンジしたもので繋げるという構成の曲が他にも幾つかあります。

ちなみに、CDとDVDは内容がほぼ同じなので、どちらか買うならDVDがいいです。いつになく地味で落ち着いたステージですが、衣装の60年代風ファッションが格好いいです。
(この他にVCDも出ています。)

Sound Samples
1. Time to say good-bye
2. 意難忘
3. MAMMA MIA
4. 康定情歌
6. 心事誰人知
8. I will always love you
9. 鳳凰于飛
10. Ain't no sunshine
Aug 5, 2000

Best Ballade & Hip Hop, Dance
Solid
Best Ballade & Hip Hop, Dance
Woongjin WJAC 0265 (1999)
(韓国語・英語)
本当なら、韓国にだけは手を出すまい、と心に決めていたのですが、と言うのも、今ではただでさえ台湾へわざわざCDの買出しに出掛けるようになってしまっているのに、その上韓国にまでCDの買出しに出掛けるようになってしまったら、もう私の将来はどうなってしまうんだろう、と不安なのですが…。

この Solid は、韓国系のアメリカ人、キム・ジョハン(Kim Jo Han 김조한)、チョン・ジェユン(Jeong Jae Yun 정재윤)、イ・ジュン(Lee Jun 이준)の3人によるヒップホップ中心のグループです。

しかしグループは現在既に解散してしまっていて、韓国では時代に早すぎたと言われたようです。しかし日本でもこれだけ才能のあるヒップ・ホップのミュージシャンは今でもいない(と思う)ので、私は韓国の音楽は進んでいるなあ、と関心したものでした。
彼らのうち、キム・ジョハンは現在ソロのミュージシャンとしてアルバムも出して成功しているようで、またチョン・ジェユンは、このページの3月のエルバ・シャオ(蕭亞軒)のところでも紹介したように、台湾のポップス界などで、プロデュース、作曲、ラップと大活躍しています。

ところでこのアルバムは、現在日本で入手できる Solid の唯一のアルバムのようです。2枚組のベスト版で、1枚目がスローバラードばかりを集めたもの、2枚目がヒップホップ、ダンスばかりを集めた、全部で30曲入りの聴き応えのあるものです。しかしバラードばかり15曲も延々と聴き続けるのはちょっとアレですが、でもラップ、ダンスのほうは、もうムチャクチャ格好良いです。曲のスタイルは結構色々で、最近のヒップホップ風だけかと思えば、一昔もふた昔も前の、ユーロビートとかP-FUNKとかオシャレ系(?)とかテクノとか、そんなのも取り入れているので、結構聴いていて飽きません。

また、1枚目、2枚目ともに、ライブを収録した曲が3曲ずつ入っていますが、韓国の観客はお行儀が良くて明るくて、そして本当に楽しそうでいいです。

Sound Sample
2-2. 나만의 친구
Jul 26, 2000

Siti Nurhaliza
Siti Nurhaliza シティ・ヌールハリザ
Siti Nurhaliza
Suria Records SRCD 23436 (1997)
(マレー語、北京語、英語)
3月に紹介したエルバ・シャオ(蕭亞軒)のアルバムの中で、マレーシアのミュージシャン Azlan Abu Hassan が作曲、プロデュースで参加していて、「マレーシアもなかなかやるじゃん。」と思ったので、最近マレーシアも聴き始めてしまいました。マレーシアには華僑が多く福建省出身者も多いので、マレーシアと台湾の音楽界はある程度の繋がりもあるようです。

ところでこの、マレーシアのポップス界を代表する歌手であるシティ・ヌールハリザ、彼女は中華系ではなく、純粋にマレー系の歌手です。96年にポップス歌手としてデビューしましたが、98年に出した3枚目のアルバム「チンダイ」では、ポップスではなくマレーシアの伝統音楽(日本で言えば演歌とかかな。ちょっと違うか?)を歌ってこれが大ヒットし、それから日本でも注目され始めました。

で、その「チンダイ」もなかなか凄くていいんですが、ここに紹介するのはその前の2枚目のアルバムで、普通のアイドルポップスとして、彼女の出世作となったアルバムです。しかしこれ、普通の日本人が聴いたら、普通のアイドルポップスなどではなく、「うわーっ、すごいなー。」と思ってしまう、マレーシアの色が濃く出た音楽なのです。

マレーシアの音楽というのは、なんというか、中南米の音楽に通じるようなところがあるような気がします。どれもみな、もの悲しくて憂いがたっぷりだけれど、でも何故か根は明るい、みたいな感じ。そしてこのシティ・ヌールハリザの声や歌い方が、とても伸びやかで、懐が深い感じで非常に良いのです。結構はまってしまいます。

Sound Sample
2. Wajah Kekasih
Jun 11, 2000

蕭亞軒
蕭亞軒 elva
First Album 同名專輯
Virgin VD9903 (1999)
(北京語)
この人は去年の11月にデビューした新人歌手、蕭亞軒です。結構渋くて、中低音のドスの効いた声が魅力です。

彼女はもともと歌手志望だった訳ではなく、カナダへ留学してデザインを勉強していましたが、台北に戻って、道端で車を待っているところをスカウトされて歌手になったそうです。しかしそんなんで、何故こんなに歌が上手いのか不思議。キャス・パンみたいにカラオケで歌っているところをスカウトされたとかなら、解るんだけど。そう言えば、私の大好きな Shola Ama も、地下鉄のホームで鼻歌を歌っていてスカウトされたとかいうし、ホンマかいな?です。

アルバムの内容は、全体的にR&Bの雰囲気ですが、複数のプロデューサーを起用してバラエティのある内容になっています。

例えば2曲目は、韓国のR&BグループSolidのJae Y. Chongによるもので、彼のラップも聴くことができます。このJae Y. Chongは、例えばココ・リーの"Still in love with you"という曲などでもプロデュースとラップをしていますが、この人のラップは本当に格好良いと思います。

3曲目、4曲目は、私の大好きな、地を這うような重めのR&B的な曲。これが一番似合ってます。

7曲目は、マレーシアのミュージシャン Azlan Abu Hassan による、リズミカルで70~80年代ソウルのような懐かしポップな曲。サビ部分の「シャラ・シャラ」という繰り返しがいい。途中スペイン語風巻き舌(?)で歌っているところが面白いです。

8曲目は、Martine McCutcheon という(私は知らなかったが)女性ミュージシャンによる北欧風のバラードですが、透明感のあるメロディに、ドスの効いた太い声、というのがまたいいです。

Sound Samples
2. Cappuccino
3. 突然想起你
7. 甩啦甩啦
Mar 31, 2000

LOVE
徐懷鈺 YUKI
LOVE
滾石唱片 RD-1533 (2000)
(北京語)
私は今まで、YUKIなんてただのアイドルだと思って、ちゃんと聴いてみたことは無かったのですが、この前台湾に行ったとき、たまたま彼女の歌を耳にすることが多かったのです。台北駅の地下などでよく流れているし、テレビをつければ出て歌っているし、それで台湾にいる数日間のうちに、このアルバムの曲を3曲も覚えてしまい、サビの部分はソラで歌えるようにまでなってしまったのでした。それで、こりゃ買わなくちゃいけないかなあ、と思って、帰り際にこのアルバムを買ってきたのでした。

このYUKI、なんだか一度聴いたら耳にこびり付いて離れないようなところがあります。曲のフレーズもそうですが、彼女の歌い方とかも、なんか妙なしつこい魅力があるようです。この粘りのある感じ、例えて言えば、平山みき、とか、アン・ルイスとか、ジュディ・オングとか山口百恵とか(例えがムチャクチャ古いな。)新しくても荻野目洋子とかかな。そういう、どっちかと言うと「濃い」系の人ですね。

しかし何でそんな古いの思い出したかと言うと、最近の日本のポップスなどは(UKやアメリカとかのもそうだけど)、ルックスや音楽スタイルは皆凝っていて格好良いけれど、でもこういう、癖になってしまうようなのが、本当に少なくなってると思う。昔のポップスというのは、街で流れているのを、知らないうちに自然に覚えて口ずさんでいたものでした。こういうのが本当のポップスじゃないかと思う。

Sound Samples
1. Na Na Na
2. 誓言
5. 有關係
Feb 17, 2000

精選
周蕙
精選
福茂唱片 70145 (1999)
(北京語)
これは新人歌手、周蕙のデビューアルバムです。

【アルバムの解説より】
何故、新人歌手のファーストアルバムなのに『精選』なのか?
理由のひとつには、これは周蕙の歌を聴いた人が誰しも思うことなのだが、彼女の声というのは、王菲の自然な素直さと、許美靜の柔らかい優しさと、范曉萱の甘い清々しさと、許茹芸の純粋な美しさと、それぞれの声の良さを併せ持ったような、言ってみれば「美しい声の精選」であるということ。
そしてこの声の美しい周蕙のために、福茂唱片のプロデューサー3人が真剣になってアルバムを作ったところ、出来上がったアルバムに問題が生じてしまった。というのは、どの曲も、全部がアルバムタイトル(原文では「主打」)にしても良いような出来だったのだが、かといって、全部の曲をアルバムタイトルにするわけにもいかないし、どうしようか困って、それでタイトルを『精選』にしたのだった…。
(以上、アルバムの解説より)

そう、確かにその通りなのです。私も初めて聴いた時、「これはまるで許美靜と王菲を足したような人ではないか!」と思ったんですが、声はきれいだし、歌は上手いし、本当にいろんな人のいい所を集めたような感じなのです。

そうやって「いいとこどり」しているのはいいんだけれど、でも逆に「ヘンな所」が無いってのは、もしかするとつまんないかもです。彼女には、王菲のような強いアクは無いし、許美靜のような薄幸な暗さは無いし、范曉萱みたいに何考えてるのか解らないところも無いし、許茹芸のようなお転婆でも無いし。やっぱりそういうところが無いとつまんないかもね。
というわけで、今後どういうヘンな個性を見せてくれるのかが楽しみというところです。

また、ジャケットやインナーシートの、Jeffrey Fulvimari によるイラストがお洒落。ちなみに、このアルバムの最初の発売は99年8月で、最初のジャケットは左の写真とは別の絵柄でしたが、これは今年になって、新曲とカラオケを加えてリパッケージされたものです。

Sound Sample
1. 不想讓你知道
Feb 7, 2000

Faye HK Scenic Tour 98-99
王菲 フェイ・ウォン
唱遊大世界王菲香港演唱會98-99
Faye HK Scenic Tour 98-99
EMI 百代 7243 5 21257 22 (1999)
(広東語・北京語)
私はこのところ、「最近のフェイ・ウォン、マンネリだなあ。」などと思ったりしていたんですが、先日このライブアルバムを聴いていたら、「ああ、やっぱりフェイ・ウォンはいい。」と改めて思い直してしまいました。何がいいと言って、別に大したことやってる訳ではないのですが、例えばライブの雰囲気とかが、良かったりするのです。

彼女は95年にもライブアルバムを出していますが、この4年前のアルバムと聴き比べてみると、結構面白いです。
まず客席のノリが全然違うし、ステージの雰囲気も全然違う。今度の客席には変な客がいっぱいいて、変なことやってる客に、フェイ・ウォンがいちいち相手してる様子が可笑しいです。
昔は気の強いシャイな女の子だったのが、なんだか最近は、話し方とかが、ちょっと気風のいい女将さん風になってきてます。まあ、お母さんだし、離婚もしたしね、人間そうやって味が出てくるんですね。

歌のほうは、なんだか最初のほうは疲れてるみたいに息切れしていて、ちょっといまいちなんですが、だんだん乗ってくると、もうどんどんやってくださいって感じです。
途中で年越しのカウントダウンなんかしていて、どうも大晦日にやったライブを収録したもののようです。
曲としての聴き物は、クィーンの「ボヘミアン・ラプソディ」をコーラス付きで歌っているのがなかなか良いです。

Jan 18, 2000

想 think
阿妹妹 A My-My
想 think
豐華唱片 99-20087 (1999)
(北京語)
SAYA的第1張EP
SAYA的第1張EP
豐華唱片 99-20088 (1999)
(北京語)
RAYA的第1張EP
RAYA的第1張EP
豐華唱片 99-20089 (1999)
(北京語)
阿妹妹の前回のアルバムが、デュオとして歌う曲よりも、それぞれが一人で歌う曲が多くなっていたので、すると多分次は、それぞれがEPを出したりするのかな、と思っていたら、全くその通りになりました。
ただ、今回はEPの他にアルバムも出していて、台湾ポップス史上初!3枚同時発売、とか言ってます。2枚のEPはアルバムの中から4曲ずつ抜き出したものなので、アルバムを買った人はEPを買う必要は無いのですが、でも店頭で眺めながら、さてどうしたものかと思案した末、3枚とも買ってしまうのは困ったものです。

今回の2枚のEPは、二つの点で対照的な作り方をされています。

ひとつは、ジャケットのイメージが、それぞれのキャラクターに合わせた対照的なイメージにデザインされていること。
Sayaはお茶目なガキンチョで、一方のRayaはシックな大人と、まあ見ての通りです。(Sayaは良く見ると首の下の所に、キスマークのように赤くカタカナで「サヤ」とか書いてあったりする。Rayaのジャケットの写真は、日本の北海道あたりで撮影されているらしい。)

で、もうひとつ、曲の内容ですが、実はこれがこのジャケットのイメージと、全く逆のパターンになっているのです。
Sayaの歌う曲は、ほとんどが甘くスローなラヴバラードばかり。冬の日の恋人達を歌った『冬天』、恋人との別れと再起を歌う『起點』などなど。一方のRayaの曲はといえば、「私は恐竜、水を飲んだら膨らんじゃってもう動きたくない…」などと歌うほとんど意味難解な『愛是一隻恐龍』等々のお茶目ワールドが展開されているのでした。この一見したイメージを裏切るようなギャップが、結構面白いです。

Sound Samples
4 . 起點
10. 愛是一隻恐龍
Dec 31, 1999

just no other way
李玟 ココ・リー
just no other way
Sony Music 464791.9 (1999)
(英語)
このアルバム、知らない人に黙って聴かせたら、これが台湾ポップスだと言っても絶対に信じないと思う。いや、むしろこれは台湾ポップスというより、そのまま米国市場に出して売ろうとしているアルバムだと思う。実際、スタッフに東洋人とおぼしき人は一人もいなくて、アメリカかどっかへ行って作ってきているようです。

しかしココ・リーの実力の奥深さにはびっくりしてしまいました。日本でも最近こういうR&B風のポップスは流行っているけれど、ここまで本格的な人はいません。勝負できるのは宮本典子くらいか。いや、彼女はアメリカ人だった。ココ・リーは本場R&B市場で勝負できる人ですが、強いて言えば、オリジナリティが足りないところが弱点だろうか。でも彼女の声は、本物の黒人と違って、東洋人らしく艶のあるコケティッシュな声なので、それがまた独特の魅力で結構受けるかもしれない。(それでもデビュー当時に比べたら、ずいぶんハスキーでドスも効いた声にはなっていると思う。)

アルバムの内容は、完全に今風のソウル&ダンスという感じではなく、どちらかといえばちょっと前の、例えばキャリン・ホワイトとかジョディ・ワトリーとか、そんな感じの曲が多い。(私にはそのほうが好み。)
その他にも、トム・ジョーンズ風(?)のイケイケソングとか、セリーヌ・ディオン風(実際、セリーヌに曲を提供している人が書いている)とか、そういうのもあります。

Sound Samples
1. Do You Want My Love
2. Just No Other Way
3. Can't Get Over (Featuring Kelly Price)
4. Did You Really Love Me
11. Can We Talk About It
Dec 23, 1999

白鴿
伍佰 and China Blue ウーパイ アンド チャイナ・ブルー
白鴿
魔岩唱片 MSD-072 (1999)
(北京語)
伍佰といえば、なんとなくオジさん臭いロックの人、というイメージが私にはあったのですが、このアルバムはそんなことありませんでした。

私が伍佰を初めて聴いたのは、台湾映画「宝島(パオタオ) トレジャーアイランド」のバックに流れていた歌です。映画のクライマックスシーンで、なんと沢田研二の「時の過ぎ行くままに」を真剣に熱唱してしまっているのでした。しかしこの「宝島」、ほんとにみずみずしく切ない青春映画なのでして、そこに微妙にミスマッチしたオジさんロックが、意外とまたなんか良かったりして、実はこれが私の台湾映画ベスト1でもあります。

このアルバム「白鴿」は、泥臭いロックというよりは、むしろ音楽的に随分洗練されていて、アレンジなんかも台湾ポップスっぽい美しいものが多いです。王菲の「天空」なんかを思い出してしまうようなところがちょっとありました。
それから、中華系の男性ポップス歌手の場合、甘くウェットな声質の人が多いですが、伍佰の場合、この人は声質が乾いていてるので聴いていてとても心地良いです。声が乾いているといえば、同じく台湾の張震嶽なんかも、乾いた声質で結構いいです。

ところで伍佰の音楽は、基本的にはブルースを土台にした重めのロックです。ロックに関して言えば、例えば香港のような豊かで平和な街では、ロックは育たないと言われますが、それは日本でも同じだと思います。しかし台湾の場合、ここにはロックが育つ素地があるのかもしれません。アルバムタイトル曲「白鴿」の歌詞を読んでいると、台湾人の、過去から現在に至るまで、常に傷付き、迷い続けている彼らの苦悩が、音楽に出てきているのかなあと、ふと考えてしまいました。

伍佰 and China Blue のオフィシャルサイトもあります。

Nov 28, 1999

未知
容祖兒 ジョイ・ヨン
Joey 容祖兒
EEG唱片 FCCS92086 (1999)
(広東語)
やっと出ました。これは新人ジョイ・ヨン(容祖兒)のデビューアルバムなのです。
しかもデビュー1ヶ月にして、いきなり香港のヒットチャート1位に踊り出てしまいました。すごいですねえ。

実はこのジョイ・ヨンという人、96年の映画『四個32A和一個香蕉少年』の主題歌を歌っていて、それがまた無茶苦茶素晴らしかったのですが(この雷頌德のアルバム参照)、それ以外ずっと何にもやっていなかったので、一体どういう人なのか謎でしたが(当時学生だったみたいです)、今年になって映画『心猿意馬』にちょこっと出たりしていたので、いよいよ何か始めるのかな、と思っていたら、やっとCDデビューとなりました。

この人ジョイ・ヨンは、一言で言うと、とにかく歌が上手くて声がきれい。それに尽きます。特に高音域が非常に良いです。

このアルバムは6曲+カラオケ4曲入りで、シングルとしてヒットしているのが1曲目の「未知」、これは Jennifer Paige のヒット曲"Crush"のカバーです。しかしこれだけ実力のある歌手なのに、他人のカバーでデビューさせるなんて、いかにも香港らしいというか、それも商売の方法のひとつかな、なんて思いますが、でも曲のサビの部分、「未知、尚未示意」というあたりのフレーズと詩の語感がキャッチーで、彼女の声質にも合っていて、なかなかいい選曲だと思います。

Sound Sample
1. 未知

ジョイ・ヨンのウェブサイトもあります。(とてもデザインに凝ったサイトですが、ここはShockwaveの最新バージョンが無いと見られません。インストールに20~30分かかるかも。)

Oct 17, 1999

我要為你<!--[イ尓]-->做飯

愛最大

阿妹妹 A My-My
我要為你做飯
豐華唱片 97-20039 (1997)
(北京語)
愛最大
豐華唱片 98-20055 (1998)
(北京語)
ご存知"阿妹妹"は、阿妹(張惠妹)の妹Saya(張惠春)と、従姉妹のRaya(張秋琳)の二人組みです。この二人に阿妹が加わった3人のジョイントは"阿妹妹妹"といいます。すごいですね。
この二人は、阿妹のデビューアルバム「姉妹」において、お母さんと共にバックコーラスとして加わっていて、この子達はいつデビューするんだろう、と思っていたら、すぐにデビューしてしまいました。最初からその計画だったようです。

彼女達は、阿妹とはまた随分違って、そのファッションやキャラクターは徹底してアイドルっぽく作り上げていますし、曲なんかも結構可愛い内容の歌詞だったりします。写真とか見てると、えらい子供っぽくて「なんじゃこりゃ」って感じですが、でも曲を聴いてみると、なかなか素晴らしいのでした。

曲のほうは、見ての通りの明るいHIP HOP風アイドルポップスが多いですが、ちゃんと間あいだにはミディアムテンポの大人っぽい曲が挟まれていて、美しいコーラスワークも聴かせてくれます。しかし彼女らのポップな曲を聴いていると、なんとなく昔の"フィンガー・ファイブ"とか、"竹内まりや"とかを思い出してしまうのでした。当時の日本のアイドルポップスは、60~70年代のモータウンを手本にしていたようなところがありましたが、そういうモータウン的な感じがするのです。(つまりなんというかこう、「お茶目でワクワクする」ような感じ。)

1枚目のアルバム「我要為你做飯」では、二人でデュエットする曲ばかりですが、2枚目のアルバム「愛最大」では、二人で歌っているのは4曲で、あとはSayaが3曲、Rayaが3曲と、それぞれ一人で歌うようになっています。二人は声質が結構違うので(特にRayaは鼻にかかったハスキーな声がセクシー。)こういう作り方も良いです。

ところで、彼女達の曲の中で私が一番気に入っているのは、1枚目のアルバムの最後の曲「阿蘭木(來・來・來)」。これは彼女らのお母さん、張王玉妹が作詞作曲した、卑南族の言葉で書かれた曲。台湾原住民の曲を扱ったものは阿妹にも何曲かありますが、いずれも中文の詩が付き、かなり現代風にアレンジされているため、聴いてみるとなんとなくエキゾチック、という程度ですが、この曲はもうモロ、原住民の曲なのです。私が台湾に行ったとき、現地で聴いてきたの、そのまんまです。これは、いいですよお。

Aug 30, 1999

Bored
Tanya
Bored
YELLOW MUSIC 547786-2 (1999)
(英語)
シンガポールの期待の新人、Tanyaの早くも2枚目のアルバムです。

1枚目のアルバムは台湾で発行された全曲中国語のものでしたが、これはシンガポールで発行された全曲英語のアルバムです。台湾ではこれに中文訳詞を付けて売ってます。
曲はカバー2曲を除いて、全曲Tanya自身が詩と曲を書いていて、そのうち4曲は1枚目のアルバムに収録されているものと同じ曲(こちらが原曲)でした。

軽快で透明感のあるボーカルは相変わらずですが、1枚目のアルバムではストレートで人畜無害だったのが、だんだん有害になってきてます。ちょっと危ないです。こちらのアルバムのほうが、Tanya自身のオリジナルの形で作っているためか、より個性が出ているようです。

Tanyaの音楽がどういうものかを説明するのは簡単ではないですが、今回ジョニ・ミッチェルのカバーなどもしていて、そういう60~70年代のアメリカのポップスの影響を受けている気がします。(他にもキャロル・キングとか、リッキー・リー・ジョーンズとか、カーペンターズとか、色々入っている)

また、アルバムのどの曲もアレンジが私は好きで、特にギターとベースがいい、と思ったら、アレンジは全部ギタリストのAdam Leeという人とベーシストのJoshua Wanという人がしていました。で、このJoshua Wanは、ベースの他にキーボード、ピアノ、それにミキシングまで手がけるというすごい人。(余談だが、ベースとキーボードを兼ねる人というのは意外と多い)

Jul 14, 1999

我可以抱你嗎? 愛人
張惠妹 A-Mei
我可以抱你? 愛人
豐華唱片 99-20063 (1999)
(北京語・日本語)
阿妹に関しては、今月に限らず常に私のお気に入りで、いつも車の中で全部のアルバムを聴いているんですが、今回のアルバムだけちょっと紹介してみます。

通算5枚目になる今回のアルバムは、ちょっと優しい大人の雰囲気です。特にタイトル曲の1曲目。ジャケットの写真にもあるように、雨の中、傘をさして待つ女、みたいな感じ。もっともこのままテレサ・テンの世界に突入されても困るのだが、他の曲ではちゃんといつもの阿妹もしているので安心です。
(いつもの阿妹はというと、それは体の中から湧き上がって来るような、カタルシスを感じさせる豊かな声量と、台湾先住民族出身であることを生かした民族色のある曲作りと、腰が地を這うようなノリのビート、といったところでしょうか。)

2曲目は、張雨生(故人)が作詞作曲したもの。アルバムが出るたびに、何故か張雨生の作った曲が新曲として出てくるのだが、そんなにストックがあったのかと、いつも驚いてしまうのです。それも、皆今風の良い曲ばかりなのが不思議。天国から電子メールで送って来てるんじゃないのかと疑ってしまう。

それから4曲目はなんと、阿妹初の日本語で歌う曲。確か彼女は日本語が少し話せると言っていたから、結構発音が上手です。
詩は台湾の人が書いているので、日本語がなんだかちょっと変です。とは言っても、いわゆる香港なんかで見かけるヘンチクリンな日本語とは違って、まんざら間違ってもいないんだけど、微妙に表現が不思議ってところが、むしろ逆に格好良く見えてしまうのが面白いです。
この曲は阿妹の日本進出第一歩か、とみる向きもありますが、むしろ今台湾で日本語の曲が流行っているから、というのが一番の狙いのようです。歌詞カードの日本語にはローマ字が振ってあるので、台湾の女の子達はカラオケのとき、きっとこれを見ながら日本語で歌うんだと思う。

10曲目は、先にシングルがヒットした、清涼飲料のCFタイアップ曲。軽くてポップな曲ですが、軽すぎてあまり阿妹には似合わないような気も。阿妹はやっぱり、重いビートが似合うと思う。(3曲目みたいな)

Sound Samples
1. 我可以抱你
2. 當我開始偷地想你
3. 愛 什麼稀罕
4. 会いたい (好想見你
10. 給我感覺
Jul 12, 1999

快樂無罪
許美靜 Mavis Hee
快樂無罪
上華 WCD2197 (1999)
(北京語)
許美靜から受けるイメージというのは、清楚で可憐で、明るい曲を歌っていても何処か陰が有って、なんとなく70年頃の日本のポップスにあったような(例えば太田裕美とか、そういうの。)なんだかすごく懐かしい感じがします。

このアルバムも、どの曲も少し切なくて懐かしいようなイメージの曲ばかりです。曲のアレンジはアルバム中の3曲を屠穎という人、9曲を吳慶隆という人が担当してますが、この屠穎は、王菲の「天空」というアルバムのアレンジもほとんど担当している人で、この「天空」もそういう切なくて懐かしい雰囲気でした。(ちなみに、これは王菲のアルバムの中では異色の作ではありますが、王菲ファンの中にはこのアルバムを一番好きな代表作に挙げる人も多いようです。)

ところで許美靜も、先月紹介した蔡健雅(Tanya)と同じシンガポールの人で、他にも吉娜(Gina)とか、私の気に入る歌手はシンガポールの人が何だか多いみたいです。彼らに共通するのは、清潔感とか純情さとか、シンガポールとはそういう所なのだろうか。行ったことないから分からないけど。

許美靜 ところで許美靜は、とてもいい顔してます。いい顔と言っても、特に美人だとかそいうことではなくて、この人は口が大きくてエラが張っていて前歯が出ていて、こういう顔の人は絶対に歌が上手くて声がきれいなのです。

ちなみにこれとセットになっている4曲のMTV入りVCDは、すごくいいです。この2枚組セット版は、虹色に光る銀色ホログラムのパッケージでした。

Sound Samples
3. 邊界1999
6. 至少(雕塑版)
7. 蕩漾
May 10, 1999

Tanya

My Color TV Set

Tanya 蔡健雅
Tanya
Polydor 547 118-2 (1999)
(北京語)
今最も注目の新人はこの人。(と勝手に私が思っているだけ)
この人については、詳しい事はよく解らないのですが、どうやらシンガポール出身で、かつてパブで歌手をしていた経歴があるようです。
アルバムタイトルの"Tanya"はこの人の名前で、英語では Tanya Chua という表記を使っています。

この人の歌は本当に清々しく爽やかで軽快。と言っても決して軽いという訳では無く、むしろ例えば Bonnie Pink みたいな渋いアンニュイさも持っているのですが、しかし何と言うか、いわゆる「クサミ」が全然無いのです。(「クサミ」というのは、つまり中華歌謡臭さとか、ソウル臭さとか、ブルース臭さとか、そういうの。決して否定的な意味ではないです。)
曲のスタイルとしては、アコースティックギターとか、ハーモニカなんかも取り入れた、日本やアメリカ白人のフォークロック(?)みたいな感じなのですが、しかしそれらに有り勝ちな演歌臭さ(日本の場合)やカントリー臭さ(アメリカ白人の場合)が全然無いので(実は私はそれらがあまり好きではないから)、聴いていてすごく気持ちいいのです。
ただそういう、嫌いな人には嫌い、と言わせるような強い個性が少ないので、多分予想としては、この人はそんなにビッグアーティストには成らないだろうと思う。

このアルバムを聴いていて特に好きなのが、コーラスがきれいなこと。コーラスは Tanya 自身が声を重ねて入れていますが、アレンジのセンスがいいので、たまにちょこっと入るコーラスがすごく格好良いです。
アルバムの曲のほとんどは、Tanya 自身が曲を書き、詞を娃娃、林夕などの台湾ポップス界の代表的な作家が担当しています。

ちなみに私が買ったのは、英語で歌っている1曲入りボーナスCD(左の下側の写真)が付いた2枚組の限定版。こういう結構しょうもないボーナス2枚組という売り方が、最近台湾では流行っているみたいです。

試聴版がAcer Mallにあります。

Apr 10, 1999

OPEN UP
SHUNZA 順子
OPEN UP
魔岩唱片 MSD-049-4 (1999)
(英語・北京語)
最近テレビで放映しているネスカフェのCF「オープンアップ」のバックに流れている曲、これを日本では五島良子さんが歌っていますが、台湾のネスカフェのCFでは、同じ曲をSHUNZAが歌っています。これは、その曲をタイトルに持って来たアルバムです。
これは2枚組み、というより、2枚のアルバムのセットのような形になっていて、1枚目がカバー曲だけを10曲集めたアルバム"OPEN YOUR MIND"、2枚目は過去の曲から選んだ6曲入りミニベストアルバム"OPEN YOUR HEART"というような作りになっています。

SHUNZAは北京で生まれ、子供の頃にアメリカに移住したため、アメリカの音楽の影響を強く受けて育ったと言っています。その彼女自身が影響を受けたという、70~90年代のヒット曲のカバーを集め、全曲英語で歌ったのが、1枚目のアルバムです。
しかし、カバーだけでアルバムを作ってしまおうなんて、よほど歌に自信が無いと出来ることではありません。たった一言、私の歌を聴いてくれ、とだけ言っているようなものです。確かにその通り、本当に素晴らしいボーカルなのです。
私はこのアルバムを台北のCDショップで聴いたのですが、感動のあまり涙が出そうになってしまい(とは大げさだが)、「これを買うぞ!」と、ちょっと興奮気味でレジに向かってしまった。

収録曲の中では、例えば1曲目 Cicago の "If you Leave Me Now"、2曲目 Melissa Manchester の "Don't Cry Out Loud"、10曲目 Stephen Bishop の "It Might Be You" なんかが特に良いです。

Mar 30, 1999

goodtimes
林海峰 ジャン・ラム
goodtimes - hardbeat vol.3 林海峰 好時代1999
CINEPOLY 538840-2 (1998)
(広東語)
これだからジャン・ラムは好きだ。何がいいって、聴いていて楽しい。もうそれに尽きる。音だけでも楽しいですが、歌詞を読んでいると笑ってしまいます。
しかしジャン・ラムは割と古い80年頃のロック、ポップスが好きだから、私なんかが聴くと「懐かしい」とか思ってしまうのだが、ずっと若い人が聴いたら、また違った印象かもしれない。

それからこのジャケットのイラスト、印刷ではないのです。店頭で見てびっくり、なんと厚さ5mm程度のゴムで出来ているのです。手に持つとずっしり重く、消しゴムのような甘い香りが漂ってくる。
しかもCDを聴いた後には、CDケースをバリバリと分解して隠しカードを見る楽しみまで残っている。(普通しないよな、そんなこと…。)
ジャン・ラムの作るデザインは、フェイ・ウォンの段ボール紙で出来たCDケースといい、こういう質感に過剰にこだわったコンセプトが楽しいです。いまやCDショップの商品陳列係員の目の仇となったジャン・ラムですが、これからも益々期待してしまいます。

Feb 20, 1999

Darling
范曉萱 メイヴィス・ファン
Darling
福茂唱片 70114 (1998)
(北京語)
このアルバムのコンセプトは「コットン100%」。本当にみずみずしく気持ちのいいアルバムです。気分がすぐれないとき、疲れて家に帰ってきたときなどには、このアルバムを聴いて気分をリフレッシュしましょう。風呂から上がって、洗濯して乾いたばかりのTシャツに着替えたような気分になれます。

アルバム中の曲は、少し切ないセンシティブな曲から、明るいポップな曲、柔らかいバラードに、フレンチポップスみたいなのとか色々ありますが、それぞれの曲に合わせて歌い方を変えていて、まるで自分の声で遊んでいるようにもみえます。しかしアレンジはあくまで素直で、音的には驚くほど質が高いです。
これらの曲のうち3曲をメイヴィス・ファン自身が作詞作曲していますが、ライターとしても相当才能のある人だったので、びっくりでした。

日本のCDショップでは彼女のアルバムを置いているところが本当に少なく、都内のHMVやタワーレコードなどでもこのアルバムを見かけることはほとんど無かったのですが、中野の「ジャスミンティー」では、店の方が大変気に入っているらしくて、このアルバムが沢山入荷されて、店内でもこれを流したりしていました。

Feb 20, 1999

音樂新勢代個人作品集
雷頌德 マーク・ロイ
音樂新勢代個人作品集
go east H97013-2 (1997)
(広東語)
先日買ったケリー・チャン(陳慧琳)のアルバムの影響で、マーク・ロイを買いました。このアルバムは、彼自身が歌う曲の他に、彼が他のアーティストに提供した曲を集めたもので、下にアルバムの全ての曲のアーティストと曲名を挙げてみました。それぞれの曲は、多分何かの企画ものとか、映画の主題曲とか、色々あるみたいですが、詳しく書かれてないので何だかよく解りません。
それはともかく、彼の作る曲は、どれもなんだか純真な感じで、聴いていて気持ちいいのが特徴です。
  1. 雷頌德 為你寫的歌
  2. 雷頌德 你們都很好
  3. 雷頌德 放棄世界
  4. 正東群星 一千鍾快樂
  5. 莫文蔚 這等待眼睛
  6. 容祖兒 第一次我想醉
  7. 蘇永康 秘密宣言
  8. 陳慧琳 風花雪
  9. 關淑怡 不必説愛我
  10. 雷頌德 (當男朋友愛上)男朋友 (梁朝偉獨白)
  11. 黎明 或許,未必,不過
  12. 何超儀 請按
  13. 周慧敏 擁抱吧
  14. 陳慧琳/陳建穎/陳曉東/邱穎欣 打開天空
  15. 偉文 別看小我
  16. Dry 由我做主
  17. 耀明 唱機

  • 1~3曲目、マーク・ロイ自身は、そんなに歌が上手くないみたいです。いや、味わいのある歌い方と言うべきか…。
  • 6曲目ジョイ・ヨン(容祖兒)の「第一次我想醉」、これは映画『四個32A和一個香蕉少年』の主題曲ですが、映画も面白かったけど、何と言ってもこの曲が最高に素晴らしい。絶対聴くべし。試聴版
  • 7曲目のウィリアム・ソー(蘇永康)の曲、なんだか70年代の日本のポップスみたいにウブな曲です。こういう可愛いアレンジがマーク・ロイの曲には多いです。
  • 8曲目ケリー・チャン(陳慧琳)の「風花雪」、曲もきれいだが、何と言ってもケリーの声がすごくきれい。
  • 10曲目は、トニー・レオン(梁朝偉)の喋りが聞き物の楽しい曲。
  • 12曲目でいきなりドロドロ中華演歌が出て来たかと思えば、13曲目はユーロビートだったりしてます。いや、この曲だけC.Y.Kongのアレンジだった。やっぱり。しかしヴィヴィアン・チョウ(周慧敏)相変わらず歌下手だなあ。
  • 14曲目は、ケリー・チャン(陳慧琳)とかダニエル・チャン(陳曉東)とかが4人でグループみたいの作って歌っていますが、曲の感じはまるっきり"trf"そっくりの小哲系の音のモノマネで、これははっきり言って嫌いなんですが、まあこれもご愛嬌でしょう。
  • 15曲目、これはまるで70年代ファンクではないか。この人、基本的にこういう古いの好きなのかな。
  • 17曲目。おお、この冒頭の美しい日本語は!
なんだか色々あって面白いです。

サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。

Sep 21, 1998

Da De Dum (我失戀)
陳慧琳 ケリー・チャン
Da De Dum (我失戀)
go east entertainment H98023-2 (1998)
(広東語)
これもまた、ジャケットの写真が気に入ったので買ってしまっただけなのですが、気が付いたら毎日のように聴いてました。妙に聴きやすくて気持ちのいいアルバムです。逆に言うと、癖が無さ過ぎて、印象に残らないのはマイナスかもです。フェイ・ウォン(王菲)みたいに、嫌いな人には「あの声は苦手で我慢できない」とまで言わせる個性はケリーには少ないので、それもまた良し悪しかな、とか思いました。

アルバム中のほとんどの曲は、マーク・ロイ(雷頌德)がプロデュースしています。この人は本当に気持ちのいい曲を書く人で、最近結構気に入ってます。その他には、1曲だけ日本人スタッフによる曲があり、参加ミュージシャンも渡嘉敷祐一、岡沢茂、土方隆行などと妙に渋めなのですが、これは一体何なのか?何かのCF曲とかタイアップとかだろうか。ちょっと謎。

それと、アルバム最後にディズニー映画『ムーラン(花木蘭)』の主題曲が収められています。この映画は、主人公のキャラクターのデザインに際してはケリーも少しモデルにされたとかで、香港公開版の吹き替えも彼女がしてます。日本でも近々公開になりますが、なんだか広東語版も観てみたいものです。

サンプルオーディオがPopstation 流行資訊網のサイトにあります。

Sep 19, 1998

你<!--[イ尓]-->不知道・心領

洪興十三妹

舒淇 シュウ・ケイ/スー・チー
不知道・心領
(『古惑仔情義篇之洪興十三妹』サウンドトラック)
EMI百代 7243 4 94109 2 3 (1998)
(広東語・北京語)
このアルバム、ジャケットを見て、「あっ、シュウ・ケイのアルバムだ!」とか思ってパッケージ(上の写真)を開けてみると、中からなんと『洪興十三妹』のサントラ(下の写真)が出てくるという、そういうインチキのアルバムなのです。というか、このサントラCDと、シュウ・ケイのMTVの入ったVCDをセットの2枚組みにして、シュウ・ケイの限定版アルバムに仕立てているという訳です。

こういう、音楽CDとVCDのセット販売というのは、映画『小倩』のサントラでも行われていましたが、これは如何に香港・台湾でVCDが普及しているのかを示しているようです。今後こういう販売形態は増えていくかもしれません。

この映画『洪興十三妹』は、私が個人的に妙に気に入ってしまったため、このアルバムをずっと探していたのですが、先日ようやく手に入ったという次第でした。この映画の音楽については、このページで既に書いてしまったので、詳しくはそちらをご覧下さい。アルバムには、オリジナルサウンドトラック数曲と、シュウ・ケイの歌う主題歌の他、ジュリアン・チョン(張智霖)、エリック・モー(巫啟賢)、ジェフ・チャン(張信哲)、キャス・パン(彭羚)らの挿入曲が収録されています。

Sep 7, 1998

E POWER
チャーリー・ヤン(楊采妮)+ジジ・リョン(梁詠琪)+アニタ・ユン(袁詠儀)
E POWER 電翻你的天
EMI百代 EDL-7011 7243493461 23 (1997)
(北京語)
うーむ、これはお薦めして良いものやら何やら…。
けっこう「なんじゃこりゃ」のアルバムですが、面白いので最近よく聴いています。この、男性ミーハー中華歌謡映画ファンならば狂喜してしまうだろうこの3人の組み合わせによるオムニバスのアルバムで、それぞれが自分のアルバムに収録している持ち歌を集めて、それを全部ダンスビートにアレンジし直したものです。全編ノンストップで踊れるアルバムです。
構成は、ジジ・リョンが6曲、チャーリー・ヤンとアニタ・ユンがそれぞれ2曲ずつ、歌っています。ジジ・リョンは、いつもはどちらかというと清楚で柔らかいイメージの曲が多いですが、しかしこうやって、クラブ、ファンク、テクノ風にアレンジしてみると、彼女の声は非常にクールで格好良く、ダンスビートに似合っているのにびっくりします。チャーリー・ヤンは、まあまあです。問題のアニタ・ユンですが、知っている人は知っていると思いますが、まあその、"E POWER"全開で歌ってます。笑わないで下さいね。ちなみに、アニタ・ユンのアルバムに収録されている「没什麼」のリミックスバージョン(サンプル)というのは、このアルバムに入っているものと同じでした。

Jun 28, 1998

親歴琪境
陳琪 エンジェル・チャン
親歴琪境
Polydor 533 525-2 (1996)
(広東語)
これはなかなかかっこいいです。
先月買った『飛一般愛情小説』のサントラの中で、美しいスキャットのオリジナル曲を2曲ほど歌っていたのがエンジェル・チャンでした。それでちょっと気に入って買ってみたら、これが結構良かったのです。
彼女はとにかく歌が上手くてかっこいい。良く通るきれいな高音と、ドスの効いた低音と、歯切れのいいリズムで、声の裏と表をクルクルと切り替えて歌う独特の歌い方が魅力的です。
このアルバムがデビュー作らしいですが、なにせ情報が少ないので、詳しいことはよくわかりません。あまり名前を聞かない人ですが、人気無いのだろうか。まあ、確かにあんまり美人ではないからなあ。しかしこの人、デビュー作からしてこの貫禄、これは張惠妹にも匹敵する大物かもしれないと、密かに思うのでした。
ちなみに、香港PolyGramのサイトにエンジェル・チャンのページというのが有るので、これも覗いてみてください。

Jun 16, 1998

飛一般愛情小説
オリジナルサウンドトラック
飛一般愛情小説
Polydor 539 437-2 (1997)

これは97年の映画「飛一般愛情小説」のサントラです。サントラといってもオリジナル曲は少ないのですが、選曲のセンスが非常に良いので、音楽面でも楽しめる映画です。
映画の内容は、3組のカップルの恋愛を軽いメルヘンタッチで描いたものですが、それぞれのカップルに、それぞれテーマとなる音楽が付けられているのが面白いです。

まず、ラテン歌手Juan Luis Guerraの歌う哀愁漂う曲は、バスの運転手クリスティン・ン(伍詠薇)と、年上の彼女に憧れるジャン・ラム(林海峰)の二人のテーマ曲です。雨の夜を走るバスと、どこか愁いのある年上の女性と、夢見がちな少年、といった二人に、陽気だけど切ないラテンの雰囲気が良く合っています。

次に、エンジェル・チャン(陳琪)の歌う幻想的で美しい曲は、自由気ままに生きる女の子テレサ・リー(李綺虹)と、彼女に振り回されるウォーラス・チョン(鍾漢良)のカップルのテーマ曲です。彼の彼女に対する想いをビニールの雨傘に託しているところがメルヘンチックでかわいいです。

そして、婦人警官シュウ・ケイ(舒淇)のテーマ曲は、家駒の歌う「喜歓你」。この歌を聴きながら泣くシュウ・ケイはなかなかすごいです。ちなみにこの黃家駒は、93年に事故で亡くなった、元ビヨンドのリードボーカルです。ビヨンドといえば、以前はアイドルグループのような活動をしていましたが、実は黃家駒はソングライターとして優秀で、彼が亡くなってからグループは本格的にミュージシャンとして活躍し始め、例えば最近彼の弟の家強フェイ・ウォン(王菲)に提供している曲などは音楽的にとても質が高いものです。
また、シュウ・ケイがプールで泳ぐ美しい水中シーンのバックでジャッキー・チュン(張學友)の「情書」流れます。アンディ・ホイ(許志安)は、彼女の美しさに見とれて溺れてしまうのが面白いです。

その他、映画のラスト近くで使われている、Biagio Antonacci(イタリアのロック系アーティストか?)のバイタルな曲が印象的です。本当なら映画の冒頭で使われているマカレナみたいなポップな曲(誰の曲なのか不明)が一番気に入っているのですが、それが収録されていないのが残念でした。

May 17, 1998

HARD BEAT
林海峰 ジャン・ラム
HARD BEAT
CINEPOLY 534918-2 (1997)
(広東語)
スタートレック風のジャケットデザインがナイス。ジャケット裏のイラストはもっとナイスです。これを見て欲しくならない訳が無い。
これはもう、ジャン・ラムの遊び心満載のすごく楽しいアルバム。
ビーチ・ボーイズの「ファン・ファン・ファン」をパクッた1曲目、モロ80年代後半に流行ったユーロビートの2曲目、等々のパロディとかパクリとかの固まりなのだが、それぞれのオリジナルに対する愛が感じられて楽しい。しかし何より、そんなこと何も知らなくて聞いても十分楽しめるアルバムになっているところが凄い。アナクロ洋楽ファンにはお薦め。

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Apr 19, 1998

1997 Choi-Nei
楊采妮 チャーリー・ヤン
1997 采妮
EMI百代 7243 8 56251 21 (1997)
(広東語)
ジャケットの写真がとても美人に写っていたので、それでつい買ってしまっただけなのですが、意外と大当たりでした。
ミディアムテンポの曲ばかり集めた大人の雰囲気のアルバムです。ボサノバ風の1曲目と7曲目、甘いバラードの4曲目、透明感のある5曲目、バウンスビートの8曲目などが特に良いです。
チャーリー・ヤンは本来歌手ではないので(それとも歌手なのかなあ?)歌はあんまり上手くないのですが、嫌味の無い心地良い声で、何度聴いても飽きないです。
アルバムのプロデュースは杜自持です。この人、香港ポップスファンならば名前は見たことがあると思いますが、ソウルやジャズやラテンなどの要素を取り入れた雰囲気のある曲を得意とする人で、日本にもこういう人がいればなあと、私はいつも思ってます。
アルバム最後の曲を作曲している人は、雷宇揚という人なのですが、これがなんと、トニー・レオン(梁朝偉)主演の『欲望の街・外伝 ロンリーウルフ(洪興仔之江湖大風暴)』(96)で悪役を演じて強烈な印象を残したこの人(写真)と同じ名前だったので、まさかと思ったら、同一人物でした。うーん、さすが香港のミュージシャンは侮れない。

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Apr 19, 1998